標準フォーミュラリー

概略

概略図

FINDATが提案するフォーミュラリーです。
各医療機関や地域の状況に合わせて加工することで、効率的にフォーミュラリーを作成いただけます。

同種同効薬について、有効性・安全性・経済性の観点から全承認薬を評価し、推奨度を決定します。外部の有識者の承認を得てFINDATで公開されます。

標準フォーミュラリーは最新のエビデンスに基づいており、新薬の承認やジェネリック医薬品の発売に合わせて定期的に見直されます。ご使用の際は各医療機関の実情に合わせて加工・改変が可能です。

フォーミュラリーとは?

フォーミュラリーとは、「疾患の診断、予防、治療や健康増進に対して、医師を始めとする薬剤師・他の医療従事者による臨床的な判断を表すために必要な、継続的にアップデートされる薬のリストと関連情報」(Am J Health-Syst Pharm 2008;65:1272-83)です。
フォーミュラリーの導入により、標準薬物治療の推進、後発医薬品の有効活用、医薬品購入費の削減、医療安全の推進、業務効率化など、医療面・経済面の効果が期待できます。さらに地域に波及することで、地域連携の役割も担います。

標準フォーミュラリー 掲載一覧

2023年4月1日時点

薬効群名

  • 5-HT3受容体拮抗型制吐薬
  • ビスホスホネート系薬
  • ACE阻害薬・ARB
  • フィブラート系薬
  • DPP-4阻害薬
  • 過活動膀胱治療薬
  • G-CSF製剤
  • 経口ヘルペス治療薬
  • GLP-1受容体作動薬
  • 抗インフルエンザ薬
  • HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン系薬)
  • 抗ヒスタミン薬
  • MR拮抗薬
  • 高カリウム血症治療薬
  • NK1受容体拮抗型制吐薬
  • 高リン血症治療薬
  • NSAIDs
  • 高尿酸血症・痛風治療薬
  • P2Y₁₂受容体拮抗薬
  • 持効型インスリン
  • PPI・P-CAB
  • 神経障害性疼痛治療薬(Ca²⁺チャネルα₂δリガンド)
  • SGLT2阻害薬
  • 赤血球造血刺激因子製剤(ESA)
  • TNF阻害薬
  • 前立腺肥大症治療薬(α₁遮断薬)
  • α-グルコシダーゼ阻害薬
  • 速効型・超速効型インスリン
  • β遮断薬・αβ遮断薬
  • 速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)
  • ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬
  • 利尿薬(サイアザイド系・ループ)

作成の流れ

  1. STEP01

    薬効群比較レビューの作成

    同種同効薬の有効性・安全性・経済性に関する情報を国内外からシステマティックに収集し、薬効群比較レビュー(エビデンス集)を作成します。

  2. STEP02

    フォーミュラリーの立案

    薬効群比較レビューを基に対象薬を比較・評価します。フォーミュラリー検討有識者委員会の承認を受けた手順に従って、各医薬品を下記のいずれかの推奨度に分類します。

    第一選択薬 薬効群の中で、臨床上の必要性の高い医薬品
    第二選択薬 第一選択薬で代替が可能であるが、地域や医療機関の使用実績を考慮して使用する医薬品
    条件付き使用推奨薬 条件や使用方法を設定の上使用することが望ましい医薬品
    その他の選択薬 適応症等を参考に推奨される医薬品へ切替えが可能な医薬品

    ※推奨度が同じ医薬品は五十音順で掲載します。

  3. STEP03

    フォーミュラリー検討有職者委員会での審議・承認

    立案されたフォーミュラリーは、中立性を担保するために「フォーミュラリー検討有識者委員会※」で厳正に審査されます。

    ※フォーミュラリー検討有識者委員会は、医師、薬剤師、看護師、弁護士などの専門家で構成されています。なお、審査に当たり委員からCOI開示を受けています。

  4. STEP04

    FINDATに掲載

    フォーミュラリー検討有職者委員会にて承認された「標準フォーミュラリー」がFINDAT上で公開されます。

資料の構成

標準フォーミュラリーは、以下3つのパートから構成されています。

推奨度の定義

標準フォーミュラリーにおける推奨度の定義を解説しています。

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標準フォーミュラリー

推奨度の4区分(第一選択薬、第二選択薬、条件付き使用推奨薬、その他の選択薬)に従って、対象医薬品を分類します。

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推奨度の決定に関する解説

フォーミュラリー検討有識者委員会で決定した手順に沿って対象医薬品を比較・評価しています。

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お客様の声

モニターアンケートでのお客様からのご意見を抜粋しております。

  • 他の公開されているフォーミュラリーは根拠が書かれていないものが多いが、こちらでは根拠が書かれており参考になった。

  • 国内の主要ガイドラインが網羅され、国際大規模試験の結果や海外での承認条件も加味されており、十分豊富なデータがとられていると感じます。

  • 有識者で検討された内容かつ各薬効の推奨基準が明確に記載されているので、まだフォーミュラリを導入していない施設においては参考にしやすいと思います。

  • 当院のようにDI担当が少ない施設では、標準フォーミュラリーを一から構築することは難しいと感じており、
    このような形式でまとめてあると参考にしやすく、効率的にフォーミュラリーを作成することができると思われる。